赤羽健太郎 (映画監督・脚本家)
飯名尚人 (東京造形大学映画・映像教員)
五十嵐耕平 (映画監督)
井澤岳丸 (東京藝術大学)
井澤里映 (東京造形大学)
エン (東京藝術大学)
姥凪沙 (東京藝術大学)
岡江翔滋 (東京藝術大学)
川村愛 (東京藝術大学)
杵村春希 (大阪芸術大卒)
永田桜子 (東京造形大学)
永石雅音 (りら創造芸術高校)
西島真誉 (大阪産業大学)
孫佳奈 (東京造形大学)
樋口翔一 (大阪芸術大学卒)
若藤はな (東京造形大学)
他
随時更新(1月18日)
「熱風」27分(2025年) 監督:飯名尚人
幻の映画「熱風」が上映されると聞き、島の小さな映画祭に2人の男が映画を見に行くが…。
2014年に上演された舞台作品「熱風」(京都芸術センター)の中で上映された劇中映画の再編集版。舞台版「熱風」は、写真、演劇、ダンス、音楽、映画の様式を組み合わせ、モスクワ - カンボジア - キューバ - サラエボ - タスマニアを渡り歩く或る写真家の旅と苦悶を描いた。熱風にさらされている人々とは、自分の手にはどうにもならない大きな力が働いている世界の中で運命に翻弄される人々のことである。今回再編集した映画版「熱風」では、沖縄・首里劇場を舞台にその熱風が通り過ぎていく。舞台となった首里劇場は、2023年に解体、今はもうない。
飯名尚人 監督プロフィール
映像作家・演出家。2002年Dance and Media Japanを設立、「国際ダンス映画祭」主宰。オンライン舞踏番組「Re-Butoooh(リブトー)」編集長。東京造形大学教授。映像・言葉・身体を融和させる演出法による作品を制作。演出作品『アジール』(2011・西松布咏 主演)は各地の寺院にて上演された。『熱風』(2014・京都芸術センター)では、首里劇場をロケ地とした短編映画を監督。ダンス映画の監督作品として『三|THREE』は、Jumping Frames (香港・2022)にてアジア賞受賞など、各国で受賞。大野慶人のドキュメンタリー『愛の夢』は、国際ポートレートフェスティバル(ブルガリア・2022)にて優秀作品に選ばれた。現在は、舞踏家・今貂子との共同作品『おんなのぼくしさん』を制作中。
『水魚之交』"TWO OF US” 19min(2022)
出演:佐野弘樹、宮田佳典
監督:五十嵐耕平
脚本:五十嵐耕平、久保寺晃一
第71回サン・セバスチャン国際映画祭 ザバルテギ=タバ
カレラ部門 正式出品
あらすじ:
海の見えるホテルに旅行に来た幼馴染の佐野と宮田。宮田の携帯が鳴り続け、しびれを切らした佐野はその電話に出るのだが・・・。『SUPER HAPPY FOREVER』のパイロットフィルムの位置付けで製作された短編。ストーリーは異なるながらも、佐野や宮田といったキャラクター、ホテルの舞台設定などが共通しており、本作は長編のイメージを発展させていくにあたり、重要な役割を果たしたといえる。
いがらし・こうへい/静岡県出身。東京造形大学在学中に制作した初長編映画『夜来風雨の声』が、シネマ・デジタル・ソウルにて韓国批評家賞を受賞。その後東京藝術大学大学院映像研究科映画専攻監督領域に入学。修了作品『息を殺して』(2014)は第67回ロカルノ国際映画祭 新鋭監督コンペティション部門に正式出品されたのち、全国劇場公開。日仏合作でダミアン・マニヴェルとの共同監督作『泳ぎすぎた夜』は第74回ヴェネチア国際映画祭、サン・セバスチャン国際映画祭等をはじめ多くの映画祭に出品される。
「echo」15分(2023年) 監督:孫 佳奈
出演:Miyo Sally 撮影 照明: Yin Sheng 脚本 美術: Kana Sun
本作では、就職活動に悩んでいる音楽が好きな大学生の物語である。ストレスで音楽が作れなかった彼女は、ある日の午後、音のない夢を見た。彼女は夢の中で音楽を聴いたが、起きたらどうしても思い出せなかった。友人に励まされて、夢の中で流れていたはずの音楽を探す旅が始まった。
孫 佳奈 監督プロフィール
東京造形大学写真専攻4年
中国浙江省生まれ 2023年日本写真芸術専門学校 卒業
2025年東京造形大学編入学 卒業見込
サイアノタイプを用いた作品や、ドキュメンタリーの写真·映像作品や、インスタレーションなどを制作。
「Take Your Time」‘5:32(2024年) 監督:姥凪沙
出演:🤚🦵👂💊姥凪沙 🩼🦻村田 亘翼 ✋💊🦵田口東弥 👩🦼🕶️森広華子
平間ミーナ おさだもえか 姥智子 清水雅雛 高橋芽生 中村耕士 島村凛 野田瞳 姥汐里 杉田碧
音声 byボイスゲート(https://vidweb.co.jp/voicegate/)
日本語字幕:姥凪沙 英訳協力:西岡春菜 手話翻訳:平田めぐみ 点字翻訳:池内風香
音楽:野木青依 フォント提供:Shibuyafont タイトルロゴ:髙橋芽生
撮影:平間ミーナ 姥凪沙 jaine 山田 龍 姥汐里 松本夏生 井澤岳丸
撮影場所協力:サブテレニアン アトリエ レイ 東京都障害者スポーツセンター
設営協力:今村春陽 岡江翔滋 菊地晴 金城ちはる 坂田光之助 冨澤理佐 中村耕士 野田瞳 平間ミーナ 藤澤奈穂 松林陽和 松本夏生
Special thanks:山城知佳子
映像は同時再生される画面が2つ横並ぶ。
ひとつは、日・英語と手話・口文字が映り、
ひとつは、作者、自ら泳いだ映像。水の中で息を吐く間だけ声が聞こえる。声は、作者のメモの言葉と身体障害者3人が話す私生活についてのインタビューの言葉。普段、聴き逃していたかもしれない声から想像してみてほしい。「変身物語ナルキッソスとエコー」より。2人は、自分の身体を忘れ、相手に心を捉われ。コンプレックスから私は、自分の身体を忘れ、普通や完璧な身体に捉われ。渇望する。
もし変身物語の2人が身体を忘れなければ、2人は身体を失わずに済んだのでは?
自分の身体は普通・完璧な身体に同化し目指そうと、健常者の速度にはついていけず、疲れてしまう。私は身障者の友達の声を頼りに、自分の身体を取り戻す。自分の身体を忘れず、見つめ返す。
自分は妥協、挫折、諦めの上に立つ。物語の障害者は大抵、成功して終わる。それは多くの挫折と諦め、妥協をあたりまえにした経験が身体に馴染む瞬間の話。だが多くの障害者の毎日は、挫折や諦め、妥協の途中を生きている。私は物語るのではなく、身体を語りたい。あなたがどんな身体か?自分の身体を忘れないでほしい。
姥凪沙 監督プロフィール
東京藝術大学4年生
1999年てんかん持ち、右半身マヒ生まれ。身体は、身体障害・性・家族または愛を記憶するメディアのひとつと捉え、表現活動を行う。
2021・22年 パフォーマンスアート・サミット"Stillive"、ドイツ文化会館、東京 2024年「第1回きみの海南映画祭」音響賞、和歌山 「障害を考える文化祭24」THE ART、ダイアログ・ミュージアム「対話の森」、東京 [OKAGESAMA]2人展、東京
「U(ユー)」5分(2010年) 監督:赤羽健太郎
出演:川連廣明/長谷川みのり
撮影:薬袋恭子
録音:宋晋瑞
VFX:そうまあきら
音楽:SHIDAMIO
協力:伊参スタジオ映画祭実行委員会
伊参スタジオ映画祭10周年を記念して制作されたオムニバス映画『ISM(イズム)』の一編。
男はひたすら地面を掘っていた。その傍らに突然少女が現れ問いかける。
「なぜ掘っているの?」
男は中学生の頃、学校の裏山に宇宙船が落ちるのを見た。だが、周囲は誰もそのことを信じようとしなかったし、男にそれを証明する勇気も行動力もなかった。
それから15年後。男に差出人不明の一枚の絵葉書が送られてきた。そこに記された「私を掘り出して」というメッセージ。男は、かつて自分が見つけられなかった宇宙船を、いままた掘り当てようとしていたのだ。
「でんきかみしばい 壁の乗り越え方 デジタルリマスター(笑)版」3分 2025年(オリジナル:2005年)監督:赤羽健太郎
出演:北田弥恵子/赤羽健太郎
音楽:高森郁哉
監督自身がデザインしたキャラクターをクレヨンで描き、撮影し、編集し、音を入れてつくった紙芝居風のアニメ、もしくはアニメ風の紙芝居。
壁を乗り越えようとするジーコとプラモ。おかしな2体の軟体生物が繰り広げる不条理劇。
を、監督自身の手により「デジタルリマスターっぽく」リニューアルした最新版。
赤羽健太郎 監督プロフィール
1977年、長野県松本市出身。東洋大学社会学部卒業後、シナリオ・センターにて脚本を学ぶ。以後、一般企業に勤務のかたわら創作を続け、主に脚本家・自主映画監督として活動。現在は監督活動を休止し、フリーランスとして映像制作等に関わりながら脚本の執筆活動を継続中。2021年よりラジオドラマ自主制作ユニット「rem」主宰。
「踊るように走ったのはいつだったのだろう」約5分(2025年)
監督:井澤里映
先日、ゴダールの映画を鑑賞した。映画の登場人物はとにかく走る。その姿は言葉以上のものがあり、現実から離れていくようなイメージを受け取った。
成長するにつれて気持ちよく走ることを忘れている自分がある。必要に駆られてしょうがなく走る姿がその必要なことに気を取られて解放されないまま走る。
あの頃みたいに踊るように走ったのはいつだったのか。
東京造形大学写真専攻1年
2005年和歌山県出身。
2019年和歌山信愛高等学校の写真部に入部。高校から写真と向き合う。
日常の中でふとした瞬間、心奪われる。それは些細なもので私を別の世界へと連れて行ってくれる。この瞬間はまた出会うことができないと思いながら写真や動画に収めている。
「ストップモーションアニメーション」 2分47秒(2024年)
制作者:若藤はな 石井 翔太 岩本 友菜 村井 瀬奈 湯浅 唯
フェルトや画用紙、モールなどを使いコマ撮りで制作しています。
夕暮れ時、お母さんに暗くなる前に帰ってねと言われていた主人公ミミは急ぎ足で帰路についている。横を通り過ぎる手を繋いだ親子、伸びていく影、赤く染る町。だんだん心細くなっていくミミ。そんなとき、ミミは自分の影が独りでに動きだしていることに気づく。ミミを誘うように手招く影。惹き付けられるように影に手を伸ばすと影に手を取られてその中に入り込んでしまう。そこは影たちが暮らす不思議な世界。ミミは自分の影に連れられて影の世界を進んでいく。
東京造形大学デザイン学科アニメーション専攻1年
「私たちのオカルティックサマー」 62分(2024年)
監督:樋口翔一
2023年度大阪芸術大学映像学科卒業制作作品であり樋口翔一監督、初の長編映画。自身が影響を受けてきた映画やアニメからの影響を隠しきれないアングルと編集。そして、重厚なサウンド。オカルト研究会(通称:オカ研)が挑む青春×ファンタジー×ホラー×コメディの“シン・感覚怪・快作エンターテイメント開幕
樋口翔一 監督プロフィール
大阪府寝屋川市出身。幼少期から数々の映画やアニメに夢中になり、映画監督になるべく大阪芸術大学に入学し学科長であった大森一樹氏に師事。入学後は演出部や監督として数々の自主制作活動を行う。監督作「夏の音」「傀儡の子」は国内外多数の映画祭で上映し賞賛を浴びる。攻めたアングルと切れ味の良い編集を持ち味とする。現在は演出部やメイキング、編集として活動中。
「ららら繋がるわたしたちのこえとこえ」ワークショップ(2024年)
制作:永田 桜子 永田 佳暖
「声×身体表現×映像によるワークショップ」
このワークショップは、様々な世代の方々の内なる響きである「声」「身体表現」が、参加者が増えるたびにリアルタイムで共鳴してしていくものである。ワークショップ後には、当日得られた参加者の「内なる響き」をひとつに繋ぎ合わせた音楽映像作品を創り上げ、Youtubeに配信する。
永田桜子(東京造形大学1回生)
永田佳暖(愛知県立芸術大学修士2回生)
「私に逢いに」 25分41秒(2025年)
監督:永石 雅音
心の中で矛盾と葛藤を抱える高校生・マサトは、答えを求めて村の診療所を訪れる。そこにいたのは、一風変わった医者大岩。彼は「もし君の頭の中に住人がいるとしたら?」と不思議な問いを投げかける。
りら創造芸術高校一年生
「so this is what it feels like…」 24分12秒(2024年)
監督:yuanshuohan
自身が社会人になって、体験した出来事を自分なりの物語をもう一度再構成した。初めての冒険に対する不安、予期しなかったことに出会ったパニックや離れてるからこそ感じる現在など、偶然の出会いから見えてくるものに身体、精神はどんな反応をするのをフォカースしている。自身が持つ性別、国籍だからこそ感じる疑問、違和感に一人の小さなフレームで見た視野をシェアし、自身から他者へ繋がっていく。文脈によって、言語は人に様々なシチュエーションを感じさせる力があって、物事の確実や正確な発展方向はどこでも存在しない。
生起する事象について、アウトサイダーとして日本の社会や自身にいる環境を見ています。今私がいる環境について、「こんな感じなんだ」と心の中で変化しつつ、思いつつ、前に進んでいく。
yuanshuohan 監督プロフィール
1998年上海生まれ
2021年武蔵野美術大学造形学部映像学科卒業
2024年東京藝術大学美術研究科先端表現専攻在学